キャロル

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熱は下がったもののまだ喉に痛みがありのど飴が手放せない。夫が仕事帰りに買って来てくれた龍角散のハーブパウダーinタイプしとやか白桃味というのど飴がのどがスッキリするので気に入ったのだが、近所のスーパーに置いてなかったので、代わりに龍角散ののどすっきり飴シークヮーサー味を買ってみた。これも悪くない。

映画化で話題のパトリシア・ハイスミス『キャロル』(河出文庫)を読んだ。映画は観ていないのだけど、この本を読んでいる間、私の頭の中でキャロルの姿はケイト・ブランシェットとなって浮かんでいた。

それにしても面白かった。舞台美術の仕事に就くことを目指しているが暮らしは楽ではなくデパートのおもちゃ売り場で短期のアルバイトをする若い女性テレーズ。そんな彼女の前に子供へのクリスマスプレゼントを買うために現れた年上の美しい女性キャロル。出会った瞬間に始まっていたはずなのに二人の関係がなかなかはっきりしないもどかしさ。しかし、それも仕方のないことだろう。二人が女性同士というだけでなく、テレーズには友達以上恋人未満のリチャードいた。いや、キャロルと出会った後のテレーズにとってリチャードの存在などどうでもよいものになっていたからそれは障害ではない。問題はキャロルに離婚寸前とはいえ夫がいて、さらに愛する一人娘がいるということ。そして、当時の同性愛者に向けられる世間の冷たい目があった。

パトリシア・ハイスミスがあとがきでレズビアンの恋愛を扱った小説ということで出版社に断られたり、クレア・モーガンという別名義で出版した経緯を書いているが、当時(出版は1952年)はそういう時代だったのだ。

甘美な恋愛小説ではあるが、それだけではない。終盤はサスペンス的な要素もあってハラハラさせられた。テレーズとキャロル、二人の愛の結末がどうなるのか。結論からいうと二人の未来に希望を感じられる結末だった。最後まで読んで思わずため息をついてしまった。そして、20ページほど戻って2度、3度と読み返しては幸せな読後感にうっとりした。原作を読んでより一層映画を観てみたくなった。

あとがきにあるが、出版当時は『ザ・プライス・オブ・ソルト』というタイトルで後に『キャロル』と改題されたそうだ。読み終えてみると『キャロル』というタイトル以外にはないと感じた。

2016年はまだ始まったばかりだけど『キャロル』は早くも2016年に読んだ本ベスト10に入りそうな気がする。

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