緋紗子さんには、9つの秘密がある

book170807

寝ている間に台風は通り過ぎたようで、起きたら雨もやんでいた。

清水晴木の『緋紗子さんには、9つの秘密がある』(講談社タイガ)を読んだ。

百合かも的な感想をツイッターで見て、気になっていたのだ。

高校2年の6月に主人公・由宇のクラスにやって来た転校生の緋紗子さん。彼女は自己紹介で「私と誰も仲良くしないでください」と言い放った。

由宇はそんな緋紗子さんのことが気になるのだが、自己紹介での発言もあって話しかけることが出来ずにいた。しかもクラスの中心的な存在である薫が容姿端麗で目立つ緋紗子さんを敵視しているから尚更だ。ところが、ひょんなことから由宇は緋紗子さんの秘密を知ってしまう。その秘密というのが、何というか、普通ではないのだが、由宇はその事を他の人に絶対に話さないよう約束させられる。

秘密を共有することになったからといって、緋紗子さんの他人を突き放すような冷たい態度はそう簡単には変わらない。それでも、自分の言いたい事をきっぱりと言う緋紗子さんに憧れる由宇。少しずつ、少しずつ二人の距離が縮んできたと思った時にある出来事が起きてしまう。

村田沙耶香の『マウス』も宮木あや子の『あまいゆびさき』もそうだったけど、女子高生を描く小説にはスクールカーストが付き物なのだろうか。ありがたいことに私自身はそういったものをそれほど強く意識しないで学生生活を送れたのだけれど、最近は違うのだろうか。百合の場合、男子が間に入る三角関係なんかになると途端に盛り下がる(と私は思っている)のだけれど、クラスの女子にスクールカーストが存在して、逆らえばどうなるかわからない、そんな人物(この小説では薫)が二人の間の障害になることによって百合っぽい関係を燃え上がらせるまではいかなくとも萌えさせるくらいの効果があるのかもしれない。由宇には気になる幼馴染みの男の子・修一がいるのだけど、由宇の中では修一よりも緋紗子さんの方が大きな存在になっていっているような気がした。

プロローグがどこにつながるのだろうと思っていたけれど、もちろんちゃんとつながっていて、なんだそうだったのかと納得した。私的には百合でした。爽やかな百合。

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