待ち時間にはエッセイを

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生まれて初めて結膜炎というものになり眼科に行くことになった。何科であろうと病院というものはとにかく待たされるものなので、必ず文庫本を持って行くのだけど、そういう時にはキリがいいいところでやめられるエッセイを選ぶことにしている。

そんなわけで本棚から江國香織の『いくつもの週末』(集英社文庫)を抜き出して、保険証を握りしめて眼科へ行った。眼科に行くのは高校生の時に視力検査をして以来だから十数年ぶり、いや数十年ぶりだった。

何度も読んだはずなのに読む度に江國さんのエッセイはいいなあとしみじみ思う。最初に収録されている「公園」というエッセイにこんな一節がある。

本はほとんど推理小説だ。これは、結婚して変わったことの一つ。それまで、私は一部の例外をのぞいて推理小説というものがあまり好きじゃなかった。それが、この二年でがらりと変わってしまったのだ、最近読んでおもしろかったのは、マリリン・ウォレスの『嘆きの雨』、ロシェル・メジャー・クリッヒの『凍える遊び』。フェイ・ケラーマンもパトリシア・コーンウェルも、メアリ・ヒギンズ・クラークも、結婚してからとりつかれたように読んだ。いまでは、推理小説がなければ妻生活というものはやっていられない、と思う。

推理小説に限らず本がなければ私も妻生活はやっていられない、かもしれない。

買った本

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宮木あや子『あまいゆびさき』(ハヤカワ文庫)、田中美穂『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫)、茨木のり子『茨木のり子詩集 谷川俊太郎選』(岩波文庫)購入。

宮木あや子さんの『あまいゆびさき』は文庫化を待ち望んでいた作品。百合姫ノベルとして書籍化された小説で、もしかしたら文庫化されないのではないかと諦めかけていたらハヤカワ文庫になった。宮木さんの小説は『雨の塔』しか読んでいないけれど、その『雨の塔』が良かったので『あまいゆびさき』にも期待している。単行本のカバーイラストは百合漫画を描いているロクロイチさんだったけれど、文庫のカバーイラストは黄色いもみじさんになっている。

『わたしの小さな古本屋』はTwitterで見かけて気になっていた。茨木のり子さんは『ハングルへの旅』を読んだことがあるが詩集は読んだことがなかった。いつだったか、朝のテレビ番組で茨木さんの「自分の感受性くらい」という詩が紹介されていて、詩も読んでみたいと思った。ちょっとずつ読んでみようかな。

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