ロス・マクドナルド『象牙色の嘲笑』コンヴァーティブルとかフォードのクーペとか言われても

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スーパーでヨーグルトに伸ばしかけた手を引っこめ、プッチンプリンの3個パックをかごに入れた。ここしばらく、いや、ここ数年食べていなかったのに無性に食べたくなったのだ。夕食後、いそいそと3個パックから取り出し手にした容器は私の記憶にあったものよりも小さくなっているような気がした。調べてみるとやはり昔よりも小さくなっているみたいだ。皿の上にプッチンと落としたプリンはあっという間に食べ終わってしまってちょっと物足りなかった。でもBIGだと大きすぎるんだよなあ。うーむ。

 

ロス・マクドナルドの『象牙色の嘲笑』(ハヤカワ文庫)を読んだ。

コンヴァーティブルとかフォードのクーペとかビュイックのセダンとか言われても、それが一体どんな車なのか全くわからないのだけど、そんなことは気にしない。ロスマクのハードボイルドな文体が好きなのだ。と言っても、ロスマクと馴れ馴れしく呼べるほどロス・マクドナルドの小説を読んではいない(『さむけ』と『ウィチャリー家の女』と『象牙色の嘲笑』の3冊だけ)のだけれど。もちろん原文で読んでもいない。

 

玄関ホールは、料理の匂いと消毒薬、薄暗さがまじった、かすかな病院臭がした。そんな空気の向こうから人の顔がすっと近づいてきた。大きな男の顔で、いやにとげとげしく、けんか腰の表情だ。思わず足を引いたが、すぐに自分の顔だと気がついた。光沢を失った渦巻き模様の額に嵌まった壁掛け鏡のどんよりとしたガラス面に映っていたのだ。

 

村上春樹訳でチャンドラーも読んだけれど、私はロスマクの方が好きだ。何となく。犯人が誰とかいうことよりも文体が好きなのできっとまた読み返すと思う。

しかし、何でこのタイトル?と思ったけれど、なるほどそうでしたか。

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新刊文庫メモ

今月は楽しみにしている文庫とコミックが発売される。

まずは文庫。いよいよ明日発売の入間人間『安達としまむら』7巻。

 

Amazonで予約をしたのだけどまだ発送されていない…。

 

そして、コミックは26日発売の仲谷鳰『やがて君になる』3巻。

 

ロスマクも好きだけど百合も好き。

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