旅行記なら『遠い太鼓』

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村上春樹の新刊が11月21日に刊行される。タイトルは『ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集』。出版元は文藝春秋。

さらに12月4日に『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の文庫の発売も決まっているそうで、文庫化待ちをしていた私にとってこれは朗報だ。

村上春樹の紀行文では『遠い太鼓』が一番好きだ。いや、村上春樹の紀行文というか、紀行文の中で一番好きだ。どこかに出かける時、何か本を持って行こうと思って悩んだら『遠い太鼓』にする。どこから読んでもいいし、分厚いからすぐに読み終えてしまう心配もない。

私の『小さな村の物語 イタリア』好きは、『遠い太鼓』の影響があるのかもしれない。

小さな村の物語 イタリア
BS日テレで放送している『小さな村の物語 イタリア』という番組が好きだ。イタリアの小さな村で暮らしている住人にスポットを当てて、その暮らしぶりをカメラが追う。番組ナビゲーターの三上博史さんの淡々とした...

先日買った益田ミリの漫画『世界は終わらない』(幻冬舎文庫)にこんな一コマがあった。

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主人公の書店員・土田くんが店長に「無人島に持って行きたい本」を聞かれてあれこれ考えるのだけど、その中で「旅行記ならオレは村上春樹の『遠い太鼓』だな」と考える。この一コマで土田くんに一気に親近感が湧いてしまった。

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