海のふた

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よしもとばなな『海のふた』(中公文庫)読了。

何度目かの再読。地元で小さなかき氷屋を始めたまりの元にまりの母親の親友の娘はじめちゃんがやって来てひと夏を一緒に過ごす。『海のふた』や『TUGUMI』を読むと、自分が小学生だった頃の夏を思い出す。夏休みになると姉と二人で海の近くにある祖母の家に泊まって私と姉といとこで毎日のように海に泳ぎに行った。家で水着に着替えて浮き輪を抱えてビーチサンダルで海までペタペタ歩いた。飽きるまで泳いで水着のまま家まで帰る。冷たいシャワーをあびた後に食べたスイカや祖母の手作りのところてん。あー夏休み。

でも、実はそんなふうに毎日のように会えることって、ものすごいことなのだ。お互いがちゃんと生きていること。約束もしていないのに同じ場所にいること。誰も決めてくれたわけじゃない。

20代の頃に読んだ時は何も感じないでするりと流れていった文章が今読むと沁みる。

『海のふた』は映画になるようだけど観てみたい。『つぐみ』の牧瀬里穂のあのかわいさは衝撃だったなぁ。

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本棚食堂

『本棚食堂』パスタ編を観た。紹介されたパスタは確かにどれも美味しそうだったけど真似して作るにはかなり面倒くさそうだった。「海を食べてるみたい」なんて言ってみたいけど、村上龍の『村上龍料理小説集』に出てくるパエリアみたいなパスタとか私には高度すぎる。

で、パスタ編なのに真似して作ったのがなぜかバタートーストっていう。

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阿刀田高の『街のアラベスク』に出てくるバタートーストなのだけど、作り方は簡単だし、材料も家にあるものばかり(食パン、バター、塩)だったので早速作ってみたらこれが美味しかった。いつも食パンをトーストしてからバターを塗っていたけど、バターを浸み込ませながらトーストした方が美味しい。

『本棚食堂』の次回は男飯編。

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