『探偵が早すぎる』はミステリで百合でした

books170909

日中はまだまだ暑いけれど、開け放った窓から入ってくる風に秋の気配を感じた。お昼に食べた海鮮丼は色んな種類の具がどっさりのっていてお腹がはちきれそうになったけど、とても美味しくて幸せだった。

井上真偽の『探偵が早すぎる』上・下(講談社タイガ)を読んだ。

ツイッターで百合だというつぶやきをいくつか見かけて思わず買ってしまったけれど、間違いなく百合でした。ありがとうございます。

父親が亡くなり5兆円の遺産を相続した女子高生の一華。愛人の子であった一華の父には7人の異母兄弟姉妹がおり、彼らは莫大な遺産目当てに一華の命を狙っていた。しかも最初に一華を殺害したものが遺産を全額手に入れることができるというルールで。

何者かに襲われ足を骨折をした一華。屋敷には家政婦の橋田だけを残し、他の使用人には暇を出した。

橋田はひっつめ髪で踝まであるロングスカートと白のブラウスに黒のリボンタイという格好をしているのだけど、鼻筋が通っていて美人というより整いすぎた仮面のような顔をしている。家政婦なのに一華に対する態度は慇懃というのでもなく愛想が良いわけでもない。けれど一華の父親が亡くなった今、橋田は誰よりも一華のことを思っており、一華もまた橋田を心から信頼している。

この橋田と一華の関係が百合百合しい。

橋田の体がやんわりと離れた。目を閉じてうつむく一華の頬に、包み込むように手のひらが当てられる。
一華の顔はその手に上を向かされた。うっすら目を開けると、橋田がどこからか取り出したポケットティッシュで、一華の目元や鼻を拭こうとするのが見えた。
一華は再び目を閉じ、その手にされるがままに任せた。

もちろん百合だけでなく(というか、むしろメインはミステリーなのだろうけど)、ミステリー部分も面白い。

一華を守るため、橋田は知り合いの探偵に依頼をする。この探偵、千曲川光は事件が起きた後に解決をするのではなく、事件が起きる前にそのトリックを見破り、事件を未然に防ぐという変わった探偵。千曲川は、あの手この手で一華を殺そうとする大陀羅一家のトリックを次々と看破していく。

と、まあ、こんな感じのちょっと風変わりなミステリー。登場人物のキャラが皆濃すぎるほど濃いのも面白かった。

それにしても良い百合でした。ラストなんてもう…。出来ればシリーズ化していただきたい。

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