犬、あり、象、豚

まだ4月だというのに急に暑くなった。半袖とリラコでだらだらと過ごす。お昼はパスタを茹でてお土産でもらった「ぱらぱらめんたい」という明太子ふりかけをかけたなんちゃって明太子パスタを食べた。それから作って冷やしておいた麦茶を飲んだ。

『鳩の撃退法』を読んで佐藤正午熱が再燃、未読で気になっていた『身の上話』(光文社文庫)を買っていたので読んだ。

『書店員ミチルの身の上話』というタイトルでドラマ化されたのは知っているけれど、ドラマは観ていない。NHKで放送するドラマの原作ならそんなに刺激は強くないだろうと勝手に決めつけて、読んだら怖かった…。

『身の上話』は、「私の妻の郷里は、私たちがいま暮らしている都会から、新幹線でおよそ一時間行ったところにあります」というある男の身の上話で始まる。書店員ミチルには恋人がいるが、勤務先の書店にやって来る東京の大手出版社の社員・豊増と不倫をしていた。勤務中に歯医者に行くと言って一時間の外出許可を得たミチルは同僚から頼まれた宝くじを買う。実は歯医者に行くというのは嘘で東京へ帰る豊増の見送りに来たのだが、ミチルは豊増と一緒に東京に行ってしまう。書店の制服姿のままで。そして、そのまま東京で暮らし始めるという驚きの行動に出る。そんなミチルに激怒した父親がミチルの銀行口座から勝手に預金を全額引き出してしまったため、わずかな所持金は底をつきそうになる。幼なじみの竹井という男のマンションに居候させてもらっているものの、いつまでもそうしているわけにもいかない。そんな時、ミチルの運命を狂わせる出来事が起こる。東京に来る前に買った宝くじが当たったのだ。しかも1等の2億円。さあ、面白くなってきたと思ったら、そこからはもう怒涛の展開でハラハラドキドキなんて甘っちょろいもんじゃないガクガクブルブルしながらページをめくった。怖いよ、怖すぎるよ。あんなシーンやこんなシーンを夢に見てしまいそうだ。面白かったけれど再読はしない、できないかもしれない。文庫の帯を伊坂幸太郎が書いている。推しが推しの文庫の帯を書いているのは得した気分だ。

 

佐藤正午のエッセイで所持しているのは競輪エッセイの『side B』(小学館文庫)のみだったけれど、佐藤正午熱が再燃した勢いで絶版になっている『私の犬まで愛してほしい』(集英社文庫)、『ありのすさび』、『象を洗う』、『豚を盗む』(いずれも光文社文庫)を買った。光文社文庫のエッセイに関してはKindle版があるし、Kindleを持っているのだけれど、私はやはり紙の本の方が読んだ気がするし好きだ。

マケプレで買って最初に届いたのが『ありのすさび』だったので、まずはそれを読んでいる。面白い。ずっと昔に図書館でありか象か豚のどれかを借りたような、そんな記憶がうっすらとあるのだけど、その時はここまでグッとこなかったように思う。覚えていないくらいなのだから多分そうなのだろう。

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