毎回というわけではないけれど、たまにお風呂で本を読む。といっても、半身浴なんて洒落たことはしないで肩までしっかりと浸かるのが好きなので読書をするのはほんの短い時間だけれど。
だから、私がお風呂で読むのは大抵エッセイだ。きりのよい所でやめられるから。
最近お風呂でちょっとずつ読んでいるのが江國香織の『泣く大人』(角川文庫)。江國さんのエッセイが好きで(小説もだけど)何度も読み返している。
『泣く大人』にお風呂での読書について次のように書いてある。
お風呂の中で読み耽る推理小説。実際、これ以上の幸福はない。
フレデリック・ブラウン、クレイグ・ライス、T・J・マグレガー、フェイ・ケラーマン。みんな、お風呂で読んだ。ジョイ・フィールディングも、パトリシア・コーンウェルも。
江國さんは深夜にお風呂で本を読み耽っているうちに夜があけることもあるのだそうだ。
そんな江國さんが結婚して家を出る朝、玄関で江國さんのお母さんから言われた言葉。
「これで、もう毎朝、あなたがお風呂で溺れていないかどうか、たしかめにいく必要がなくなるのね。ほんとうに、両棲類を飼っているみたいだった」
確かに一緒に住んでいる家族にしてみれば心配でしょう(笑)。ただ、この言葉には娘を嫁に送り出す母の寂しさも感じられるけど。
買った本
伊坂幸太郎のエッセイ集『3652』(新潮文庫)を買った。
初回限定特典の特別ショートストーリー付き。
まだ読んでいないけど読むのが楽しみ。