読書日記

池波正太郎『池波正太郎の映画日記』少年のように胸を踊らせ、時にはステッキをついて試写室へ

池波正太郎『池波正太郎の映画日記』(講談社文庫)Kindle版を読んだ。映画日記とあるように試写会で観た映画の感想が主なのだけど、他にその日に食べたもの、本、音楽、猫などについても書いてあって、私は特に食べものについての記述を興味深く読んだ。
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松本清張『死の発送』競馬界を舞台に描いた推理小説ということで読んでみた

「競馬界を舞台に描く巨匠の本格長編推理小説」という謳い文句が以前から気になっていた『死の発送』(角川文庫)が、ちょうどKindle Unlimitedの対象になっていたので、読んでみた。
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松本清張『或る「小倉日記」伝 傑作短編集(一)』ドラマはいろいろ観たけど小説は初めて

松本清張『或る「小倉日記」伝 傑作短編集(一)』(新潮文庫)を読んだ。乗代雄介の『本物の読書家』に、『或る「小倉日記」伝』のことが出てきて、ちょっと気になっていたのだ。
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綿矢りさ『手のひらの京』綿矢版『細雪』という惹句にひきつけられて読んでみた

綿矢りさ『手のひらの京』を読んだ。『生のみ生のままで』がものすごくよかったので、もっと綿矢作品を読んでみたくなり、前から気になっていた『手のひらの京』を読むことにした。『手のひらの京』が気になっていた理由は、綿矢版『細雪』という惹句。
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Kindle本夏のキャンペーンで買った本4冊プラス1冊

Amazonで現在50%ポイント還元Kindle本夏のキャンペーンが開催されています。新潮社の書籍も対象となっていると知り、ちょうど新潮文庫で欲しかった、あの本を買いました。
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乗代雄介『本物の読書家』表題作目当ても収録作「未熟な同感者」が思いがけず…

乗代雄介『本物の読書家』(講談社文庫)を読んだ。落ち着いた雰囲気の単行本の表紙からガラッと変わって、文庫本は黄色が目立つポップな表紙になった。そして、表紙絵には、表題作「本物の読書家」に出てくる小道具が描かれている。
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綿矢りさ『生のみ生のままで』読後の多幸感がとにかくすごい百合小説

綿矢りさ『生のみ生のままで』上・下巻(集英社文庫)を読んだ。綿矢りさが、女性同士の恋愛を描いた小説、つまりは百合小説ということで、文庫化されたらすぐさま買って読むつもりだった。
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宮本輝『真夏の犬』ジリジリ暑い夏に思い出す小説

ジリジリ暑い夏にふと思い出す小説がある。それは、宮本輝の『真夏の犬』(文春文庫)に収録されている表題作「真夏の犬」。主人公は、中学二年生の「ぼく」。ぼくは、父親からの言いつけで、夏休みの後半に廃車置き場の見張りをすることになる。
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Kindle Oasis購入から2年経って読書スタイルは変わった?紙の本の購入は?

2020年7月のAmazonのタイムセールで、私はKindle Oasisを購入した。あれから2年。Kindle購入前と購入後で、私の読書スタイルがどう変わったかについて書いてみようと思う。
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江國香織『ホテルカクタス』数字の2ときゅうりと帽子が住む、くたびれたアパート

江國香織『ホテルカクタス』を読んだ。私は、この『ホテルカクタス』が、数ある江國作品の中でもかなり好きだ。『わたしのベスト3 作家が選ぶ名著名作』で、川上弘美さんが、江國香織作品から「わたしのベスト3」を選んでいる。