ひょっとして『緋色の研究』から読んだほうがよかった?

暑くても食欲はある。食欲はあるのだけど、暑すぎて料理をする気力がない。さて、晩ごはんは何にしようかと思っていたところ、夫が丸亀製麺にお持ち帰りメニューがあるらしいから食べてみようと言ってくれたので小躍りした。うどん(3つ)、天ぷら(6つ)、いなり(3つ)のお得な打ち立てセット三人前1,500円を二人でぺろりと平らげた。このお得な打ち立てセットは8月31日までの期間限定。期間中にもう一回買おうということになった。

 

Kindle Unlimitedでアーサー・コナン・ドイルの『緋色の研究』(創元推理文庫)を読んだ。

同じく創元推理文庫の『シャーロック・ホームズの冒険』と『回想のシャーロック・ホームズ』は文庫で持っていて、読んでいた。深町眞理子さんが翻訳を手がけた創元推理文庫の新訳版は、全9冊。刊行順に『シャーロック・ホームズの冒険』、『回想のシャーロック・ホームズ』と読んだのだけれど、ホームズ初登場となる最初の作品は『緋色の研究』だというのを後で知った。

現在、創元推理文庫の新訳版シャーロック・ホームズ・シリーズでKindle Unlimitedの対象になっているのは『シャーロック・ホームズの冒険』と『緋色の研究』の2作品。それで、未読の『緋色の研究』を読むことにした。

なるほど確かに『緋色の研究』はホームズとワトスンの出会いから描かれている。出会ったばかりの二人は互いに敬語で話し、ホームズはワトスンを「ドクター」と呼んでいて初々しい。

 

「いや、とんでもない、それはちがう」私はむきになって言いかえした。「きみは推理法というものを、いまのこの世界において可能なかぎり、厳密な科学そのものに近づけてるじゃないか」
そう聞いて、連れはほんのり頰を上気させた。いまの私の言葉と、それを口にしたときの私の口調、それがうれしかったのだろう。私もすでに気づいていたが、このホームズ、自分の推理術を称賛されると、まるで美貌を褒められた小娘よろしく、はにかんでしまうのである。

 

でも、まあ、『緋色の研究』を冒険、回想の後で読んでも私は特に問題はなかった。

実は、ずっと前にシャーロック・ホームズを読もうと思って、他の出版社の文庫を買ったことがあった。しかし、私には翻訳が合わなかったようで、結局最後まで読めなかった。それ以後ホームズを読むことはなかったのだけれど、海外ドラマ『SHERLOCK』にハマったのをきっかけに再び原作を読んでみたいと思うようになった。それで、今度は深町眞理子さん翻訳の創元推理文庫にしてみたのだけど、これが素晴らしくて、小説で読むシャーロック・ホームズの面白さを知ることが出来た。ホームズは現代のミステリとは違うクラシックな雰囲気が良い。そして、深町さんの翻訳がその雰囲気を壊さずに伝えてくれている。未読のシリーズ作品もいずれ読みたい。もちろん深町版で。

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