祝日といってもどこに行くわけでもなく本を読んだりネットをしたりしていた。Amazonで本を物色していたら、恩田陸の『祝祭と予感』(幻冬舎単行本)のKindle版に目が留まった。正しくは、その価格に目が留まった。
356円
『祝祭と予感』は、私が夢中になって読みふけった『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集で、まだ文庫化されていない単行本なのだけれど、そのKindle版の価格が356円と表示されている。
商品ページを見ると、「期間限定キャンペーン」とある。さらに調べると、幻冬舎の電子書籍が最大70%OFFの電本フェス開催中であることがわかった。期間は、2月18日までらしい。
『祝祭と予感』は、文庫化されたら買って読むつもりだったのだけど、356円という価格は、おそらく文庫本よりも安いはず。迷わず注文ボタンをポチッとした。紙の本は相変わらず好きだけれど、電子書籍にはセールがあるのがありがたい。
今は江國香織の『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』を読んでいるので、『祝祭と予感』は後で読むことにする。
買った本
Kindle版だけでなく紙の本も買っている。
江國香織『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』(朝日文庫)と田中小実昌『田中小実昌ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)を買った。
江國さんは好きな作家の一人なのだけれど、恋愛がテーマの小説だと登場人物の誰かしらが不倫しているイメージがあるのは私の気のせいだろうか。それが苦手で、『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』を面白そうだとは思っていたけれど、文庫の裏にもある「ためらいなく恋人との時間を優先させる父と、思い煩いながら待ちつづける母」という一文を読んだら、積極的に読みたいとまではならなかった。
でも、やっぱりずっと気になっていたので結局買った。そして、今読んでいるのだけれど、面白い。
もう一冊の『田中小実昌ベスト・エッセイ』の田中小実昌は、初めましての作家。名前はよく見かけていて、そのうち読んでみたいと思っていた。