森下典子『こいしいたべもの』UFO派だけど夜明けのペヤング美味しそう

開会前にひと悶着どころか悶着だらけの東京オリンピックがいつの間にか始まっていた。私はテレビを観るよりもNetflixで海外ドラマを観ている。今は『スイート・トゥース 鹿の角を持つ少年』というドラマを観ている。面白い。ロバート・ダウニー・Jrとスーザン・ダウニーが製作総指揮を務めているのだとか。

 

最近のお風呂本、お風呂Kindle本は、森下典子『こいしいたべもの』(文春文庫)だった。

Kindleの50%ポイント還元キャンペーン対象だった時に『いとしいたべもの』と一緒に買った。『いとしいたべもの』もお風呂で読んだ。そして、その後『こいしいたべもの』をこれもお風呂で読んで、読み終えた。エッセイ集なのだが、1日(1風呂)に大体2〜3ずつエッセイを読んだ。

森下さんのたべものとそれにまつわる思い出を書いたエッセイで、本文イラストも森下さんが描いているのだけど、これが上手くて、エッセイだけでなくイラストでも楽しませてもらった。

たべものの思い出、特に子供の頃のそれは家族との思い出でもある。「カレーライス、混ぜる派?混ぜない派?」というエッセイでは、カレーライスを混ぜない派の森下さんが混ぜる派の父親がカレーを混ぜる音が中学生になって急に耳につくようになりイライラしたというエピソードが語られている。

 

いつまでもカレーをこねくる音を聞いていると無性に腹が立って、私は父に当てつけるように、スプーンでカッ、カッと、カレーライスを切り崩すように口に運び、あっというまに皿の上をきれいに平らげた。
父はそんな私の食べ方を見て、春の陽ざしのようなまなざしで、
「もう食べたのか。早いなぁ。お前もカレーが好きなんだなぁ。ほら、おかわりしてもっと食べなさい。うちはみんなカレーが好きだ」
などと微笑む。そんな、どこまでも優しい父に対する持って行き場のない苛立ちを、私は自分でもどうしたらいいかわからなかったのだ。

 

このエッセイでは、その後、時が経ち父親が亡くなったことが書いてる。

 

あれから二十七年たつが、今も父を思い出すと、春の陽ざしのようなまなざししか思い浮かばない。

 

「夜明けのペヤング」を読んだら、無性にカップ焼きそばが食べたくなった。

 

徹夜明けの「ペヤング」はうまかった。解放感と空腹には、ソース焼きそばの、あの味と香りでなければならなかった。麺のウェーブに絡んだ甘辛いソースの味が、青のりの風味が、空腹にガツンと応えてくれた。そして、腹が満たされると、今度は急激な眠気に襲われふとんに倒れ込むのだった……。

 

ただし私はUFO派。そういえば『いとしいたべもの』の「夜更けのどん兵衛」を読んだ時も無性にどん兵衛が食べたくなった。

買った本

お風呂にKindle Oasisを持ち込んで読むのは大体エッセイか漫画。

何か漫画を読みたいと思って買ったのがツイッターで見たことがあった二階堂幸『雨と君と』1巻(ヤングマガジンコミックス)。

私は動物が好きで、特に子供の頃は動物が出てくる本や映画も好きだった。『動物のお医者さん』は今でもマイベスト漫画だし、いまはもう手元にないが『みかん絵日記』や『うちのうめは今日もげんき』なども好きだった。

『雨と君と』は、お姉さんが土砂降りの雨の中、犬と思ってタヌキを拾って飼うところから始まる。どう見てもタヌキで、しかも、このタヌキは文字を書いて意思表示をすることができる。しかし、それを芸達者の一言で片付けるお姉さん。良い。

 

9月に2巻が出る。もちろん買う。Kindle版のページはまだないみたい。

 

 

もう1冊買ったのが室井滋『うまうまノート』(講談社文庫)。

Kindle版が99円になっていたので、買ってみた。今のお風呂本はこれ。文章だけでなくイラストも写真も室井さん自ら描いたり撮ったりしたもの。室井さんのエッセイを読むのは初めてなのだけど、室井さんの声で再生できるような、室井さんの話し方そのままのような文章で面白い。

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