蛇行する川のほとり

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恩田陸『蛇行する川のほとり』(集英社文庫)読了。

恩田さんの小説を読むのは久しぶりだった。読み始めたらこの物語の世界に一気に引き込まれてしまってあっという間に読み終えてしまった。

美しい二人の上級生・香澄と芳野に誘われ夏休みの一時を彼女達と共に過ごすことになった毬子。そんな毬子の前に現れた二人の少年。香澄と芳野の関係に特別なものを感じている毬子。実はこの小説には百合要素があるという評判を小耳に挟んでいたが、確かにそうかもしれない。キュンキュンする百合じゃなく、美しく儚い百合。

最後の謎解きをするシーンが何だかアガサ・クリスティの小説のようだと思った。

恩田さんの小説では『六番目の小夜子』と『光の帝国』が特に好きだったが、『蛇行する川のほとり』が一番になった。きっとまた読み返すことになるだろう。今度は汗がダラダラ流れるような夏の盛りに読みたい。レモネードを飲みながら。

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買った本

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ランチを食べた後、図書館に行くという夫に本屋の前で車から降ろしてもらった。本屋に行くといつもそうするように文庫の棚をうろうろした。この時間がなんとも楽しい。

そうして買ったのが新刊文庫のコーナーに並んでいた山崎ナオコーラの『昼田とハッコウ』(講談社文庫)の上下巻と先ほど感想のようなものを書いた恩田陸の『蛇行する川のほとり』(集英社文庫)の三冊。

山崎ナオコーラさんの本は読んだことがないが、これは舞台が本屋さんだというので読んでみたいと思った。

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